egressview

EgressView コード品質レポート

SonarQubeとOpenSSFのスコアはリポジトリ内容からの推定で、公式scannerは実行していません。penetration testも対象外です。Windowsのビルド・MSI・サービス挙動は windows-latest でしか動かないため、§7は実行結果ではなくソースとCIの証跡から評価しています。HubのテストとmacOSエージェントのSwiftテストは、どちらも本レビューのためmacOS上で実行しました。


総合評価

総合グレード: A

CriticalまたはHighの不具合は見つかりませんでした。前サイクルが2つのクライアントエージェントを作る期間だったのに対し、今サイクルはそれが実機と実データに当たる期間でした。大きな出来事が3つあります。

1つめは、Windowsエージェントが実際に配られ始めたことです。もうCIの中の成果物ではありません。0.1.155が署名付き更新マニフェストと共に dl.egressview.com で公開され、3週間で約50版が出荷されました。そして公開と同時に、実際にインストールしてみないと現れない失敗が出ました。本レポートで最も読む価値があるのは、それに対する応答の仕方です。いま取り下げ済みリリースの登録簿があり、二度とインストール・公開してはならない版をすべて記録しています。各項目には後継が明記されています。理由は「移る先のない取り下げは、誰も従えない指示になるから」です。そしてMSIビルダー・公開スクリプト・unit testの3箇所が、登録簿にある版を扱うことを拒みます。Windowsの3項目は、都合の悪いことまで書いた事故記録になっています。0.1.117は、フロー1件につき31,647,027件の観測を走査するmigrationを積んで出荷され、25分間1バイトも書かずに回り続けました。これを入れたマシンは記録を止め、二度と再開しません。0.1.118は、1つの版番号が中身の違う2つのビルドを指してしまったため破棄されました(msiexec は何も置き換えないまま0を返していました)。0.1.125は、サービス自身のアカウントに名前付きパイプの CreateNewInstance だけを与えたため、4つのIPCリスナーのうち3つが100 msごとに失敗し続け、置き換えまでに失敗カウンタを1,947,715回書き込みました。しかもこの欠陥にはテストがあったのに、クライアント側とサーバ側に同じSIDを渡していたため気づけませんでした。

2つめは、Hubがリクエストを処理するスレッドでDBを触るのをやめたことです。専用のDBスレッド(db-worker.js と、メイン側の db-worker-host.js)が自分の接続を持ち、メインスレッドは要求を投げてPromiseを受け取るだけになりました。その冒頭のコメントには、これで終わらせた障害が書かれています。遅いクエリ1本が「ダッシュボード・エージェントのアップロード・/healthz をまとめて凍結させていた」というものです。同じ方向の変更が14件の perf(hub) として入っています。covering index、日次ロールアップ、読み取りをリクエスト経路から外すこと、同時に呼ばれる読み取りでキャッシュを共有すること、脅威フィード解析の専用worker化です。

3つめはもっと地味で、このプロジェクトらしい話です。Hub自身のチャートを実測したら嘘をついていて、正直にするのにschema migrationを5本続けて書くことになりました。 まずv25で、timelineがフローを lastSeen でバケットに入れていたことが分かりました。これでは最後に見た時刻のヒストグラムになり、動き続けているフローはすべて最新バケットに積み上がるので、曲線は上がる一方になります。あるHubの6時間ビューは、実際には156のところを1,115と表示していました。v26では、最初の修正が「誰も見ていなかった期間」に埋めてしまったバケットを削除しました。v27では、期間を「自分がいつだったかを記録している側」と「していない側」に分けました。v28では、エージェント側を時間単位のロールアップから数えるのをやめました。時刻で切られた区間を5分窓に割り振ると、1,069から2,007まで上がって戻る三角波が描かれてしまったためです。v29では、期間を数えるコストがその期間の古さに左右されないようにしました。遡るほど遅くなるバックフィルが、1分間に46回もイベントループを止めていたからです。そして最後にv31で、「ルーターが一度も応答しなかった」期間に、「何も送られなかった」期間とは別のバーを与えました。この2つは正反対の意味を持つものです。

Coverageは改善しました。報告はこれまでと同じく、コマンドが出力する単一スコープのままです。 npm run test:coverage の出力はline 87.17%、branch 81.23%、function 83.65%で、CI gate(83/79/80)との差は 4.2 / 2.2 / 3.7 ポイントです(前サイクルは 1.6 / 1.1 / 2.0)。Hubのテストは3,115件(3,113件成功、失敗0、skip 2)。skipの2件は、開いているファイルハンドルをmacOSでは許されない方法で調べるものです。macOSエージェントは892件(XCTest 882件のうちskip 3、加えてswift-testing 10件、失敗0)です。

一方で、悪い方向に動いたものが2つあります。公開されたWindows MSIはいまも無署名です。資産名は文字どおり EgressView-Agent-Windows-0.1.155-x64-unsigned.msi で、前回レポートの「最初の公開より前に署名すること。でなければ同じ版で署名あり/なしの2種類が世に出る」という警告より、現実が先に進んでしまいました。もう1つは、Hubで1,000行を超えるモジュールが5つに増えたことです(前サイクルは2つ)。server.js は35%伸びて1,135行になっています。

評価軸 結果 判定
OWASP ASVS Level 1 14領域中14領域が適合または緩和済み 完全適合
OpenSSF Scorecard 推定約9.6/10 変化なし。残る点にはOSS-FuzzとSLSAが必要
ISO/IEC 25010 平均9.1/10 高品質。移植性が上がり保守性が下がった
Node.js Best Practices 48/50 優秀
Macアプリ品質(Appleプラットフォーム) 推定9.2/10 プラットフォームの作法をよく守っている
Windowsアプリ品質(Microsoftプラットフォーム) 推定8.7/10 更新チェーンは完成。ただし守る対象の成果物が無署名
SonarQube相当gate 合格、coverageはA High以上のblockerなし

レビュー結果

前回レポート(95e4ef0基準)以降の変更

301コミット。領域別では、Windowsエージェントがfix 52件・feature 17件、Hubがfix 52件・性能改善14件、macOSエージェントがfix 30件・リリース22件です。

テーマ 内容 証跡
Windowsエージェントの一般公開 Ed25519署名付き更新マニフェストと共に0.1.155を dl.egressview.com で公開。3週間で約50版。C#は14,447行から20,052行へ dl.egressview.com/windows/manifest.json
Windowsの更新クライアント リクエスト前のfingerprint照合、JSON解析前のマニフェスト署名検証、schemaとplatformの固定、ダウングレード拒否、公開オリジンへのURL固定、3通りのサイズ検査、SHA-256検査、そしてインストール対象へのAuthenticode必須 WindowsAgentUpdate.cs
取り下げ済みリリースの登録簿 取り下げた版すべてを、理由と後継を添えて記録。ビルダー・公開スクリプト・testの3者がそれぞれ扱いを拒否 release-signing/withdrawn-agent-releases.json
Hub: DBスレッド 重いクエリを、自分の接続を持つスレッドへ移動。1本の遅いクエリがダッシュボード・エージェントのアップロード・/healthz をまとめて凍結させることがなくなった db-worker-host.js
Hub: 正直なチャート 期間を「その時刻を記録している証跡」から数えるためのmigration 5本(v25–v29)、長期ビューを安くする日次ロールアップ(v30)、「ルーターが応答しなかった」を別状態にする変更(v31) schema v24 → v31
Hub: 読み取り経路の性能 new-nodes一覧のcovering index、フロー単位でのscoped read、同時に呼ばれるAI factsの共有、未照合フローを毎分1回だけ構築、脅威フィード解析のworker化 perf(hub) 14コミット
CI: gate自体を試す dotnet package list --vulnerable を解析するNuGet脆弱性監査を、わざと脆弱なfixtureに対しても走らせ、拒否できなければCIを失敗させる。1つの版の2度目のビルドと、取り下げ済み版のビルドを拒否するgateも追加 ci.yml
CI: 「ある」と言った成果物を実際に動かす 本番imageをビルドして起動し、/readyz まで待ち、DBがvolume側にあってimage内には無いことを確認。Hub自身のテストをWindows + Node 22でも実行。conntrack経路は実在のconntrackテーブルからSSHで収集(パスワードは実行ごとに生成してマスク) production-image、test-windows、conntrack-integration

主な改善点

残余リスク

前回レポートのリスク3件を削除しました。そして、それらはそもそも載るべきではありませんでした。 前回は「OpenAPI契約なし」「正式な本番OCI imageなし」「リポジトリ内の正式なservice unitなし」を未解決として挙げていました。しかし docs/openapi.json(permission matrixから生成され、ずれたらテストが失敗します)、本番 Dockerfile、deploy/egressview.service は、いずれも2026-08-23に入っています。前回レポート自身の評価基準点より4週間前です。この3つの不在は§4で3点を減点した理由でもあったため、あのスコアも低く出ていました。


実測結果

検査 結果
Hub unit test 3,115件中3,113件成功、失敗0、skip 2(673 suite)。本レビューで実行。skip 2件は開いているファイルハンドルを調べるもので、macOSでは許されない方法のため(CIのLinuxでは実行されます)
macOSエージェントテスト 892件、失敗0(XCTest 882件のうちskip 3、加えてswift-testing 10件)。本レビューのためmacOS上で swift test を実行
Windowsエージェントテスト 単一のコンソールランナー(Program.cs + fixture 1本)に781アサーション。windows-latest のCIでのみ実行。永続化、上限付きドロップ、プライバシー安全な診断、IPC、サインインタスク、Mac文言との共通語彙を検証
V8 coverage(npm run test:coverage、計装されたサーバサイドツリー) line 87.17%、branch 81.23%、function 83.65%
CI coverage下限 line 83%、branch 79%、function 80%。合格(差は 4.2 / 2.2 / 3.7 ポイント)
Parser fuzz test 32件成功、失敗0(短campaign。加えて6時間ごとに20分の継続campaignが走り、見つけた入力をcorpusにcommit)
Playwright browser smoke CI gate合格
ESLint + Frontend HTML挿入監査 合格。innerHTML / insertAdjacentHTML 0件
Production依存監査 脆弱性0件
Windows NuGet監査 dotnet package list --vulnerable(脆弱性を見つけても0で終了する)の出力を解析するCI gate。拒否すべき脆弱fixtureに対しても自ら走る
Secret scan 高確度secret・環境固有LAN IPなし。追跡DB・追跡symlinkの検査も合格
ASH(Automated Security Helper) actionable finding 0件(suppressed 134)。本レビューの初回実行では3件を報告しました。いずれもgitignore済みのローカル infra/ ツールで aws-cdk-lib 経由で届く1つの brace-expansion advisoryで、リポジトリ外・スキャン対象の作業ツリー内という位置にあります。suppressionではなく、修正版を同梱する aws-cdk-lib 2.273.0 へ当該ツールを更新して解消しました
GitHub Actions SHA pinning 42/42をfull commit SHAへpinned、0 unpinned
Hubの移植性 unitテストをLinux(Node 22/24/26)とWindows(Node 22)で実行。offline-runtime配布とoffline portabilityは別のCIレーン
本番image ビルドして起動し、/readyz まで待ち、DBがvolume側にあってimage内には1つも無いことを確認
ハードウェア経路のintegration conntrack収集経路を、特権コンテナ内の実在のconntrackテーブルに対しSSH越しに検証(パスワードは実行ごとに生成してマスク)
macOSエージェントCI macos-agent.yml(macOS): swift test、app + System Extension の無署名 xcodebuild、System Extension identity gate
WindowsエージェントCI windows-latest: dotnet build、NuGet監査、無署名MSIビルド、1つの版の再ビルドと取り下げ済み版を拒否するgate、全スクリプトのPowerShell構文検査、コアテストランナー、チャートのrender check、render-cost budget
リリース検証 release-gate.yml が公開時・編集時・週次で公開リリースを検査。release:publish は資産をダウンロードした形で検証し、失敗時はdraftを残します。publish-agent-release.js は取り下げ登録簿にある版を拒否。macOSエージェントリリースはDeveloper ID署名・公証・staple済み

コードベースメトリクス

メトリクス 値
Hub source行数(server.js、src、public/js) 45,506(39,497)
Hub test行数(unit、integration、smoke、fuzz、portability) 52,142(44,116)
macOSエージェント source行数(Swift、Sources + Xcode) 29,529(25,587)
macOSエージェント test行数 / file 15,401 / 97(12,379 / 80)
Windowsエージェント source行数(C#) 20,052行 / 92ファイル(14,447 / 72)
Windowsエージェント test行数(C#) / アサーション 5,214 / 781(2,906 / 約450)
Windowsエージェント XAML / PowerShell行数 652 / 617(572 / 375)
Windowsエージェント プロジェクト数 3(Core、Service、Ui)+ render tool 2 + テスト1
Unit test file(Hub) 267(218)
src/ module 159(134)
1,000行を超えるHub module 5(2)
HTTP route(permission matrix) 111(111)
MCP tool 11
Permission matrix entries 122
ルートのaccess内訳 permission 94、authenticated 1、agent 6、public 10
Agent認証ルート ingest、token rotation、registration revoke、capabilities、geo-cache、threat-intel
定義済みpermission 8(ユーザー7 + エージェント1)
ロール 3(viewer、operator、admin)
Production依存package 13
docs/配下のMarkdown文書 45(42)
DB schemaバージョン 31(24)
CI workflow / ci.yml 内のjob 7 / 11
eval / new Function ・ innerHTML / insertAdjacentHTML 0 ・ 0
CI Node.jsバージョン 22、24、26(Linux)、22(Windows)
macOSエージェントバージョン 0.5.128、最小 macOS 13
Windowsエージェントバージョン 0.1.155、.NET 10

括弧内は前回レポートの値です(変化があった項目のみ)。1行だけ比較できません。前回レポートの「53」件のドキュメントは docs/ 配下の全ファイルを数えたもので、Markdown文書の数ではありません。前回基準点における同等の値は42です。


1. OWASP ASVS Level 1

判定: 完全適合(14領域中14領域が適合または緩和済み)。

領域 状態 証跡
認証 Pass 版管理されたKDF移行付きscrypt、timing-safe比較、256bitセッショントークン、遅延失敗、IP別ロックアウト、PKCE付きGoogle OIDC。エージェントのbearer secretはpepper付きHMAC-SHA256でhash化。macOS keychainは AfterFirstUnlockThisDeviceOnly。WindowsエージェントはbearerをCredential Managerに保管
セッション管理 Pass hash化トークン、sliding expiry、revocation、パスワード変更時の処理、定期prune、ロール束縛セッション
アクセス制御 Pass 111のHTTPルートのうち、94がpermission gate、1が認証のみ、6がエージェント認証、10が公開。deny-by-defaultの境界をWebSocket handshakeにも同一に適用。matrix 122件。エージェントのenrollmentは管理者承認が必要で、両クライアントプラットフォームがこの単一の境界を再利用
入力検証 Pass JSON 64KB上限、エンドポイントmoduleでのstrict Zod、未知キー拒否、文字列/範囲の上限、SSRF guard。エージェント観測は入口でZod、保存時にSQLite CHECK制約(64bitバイトカウンタの10進文字列範囲検査を含む)。macOSのTLS ClientHello parserは攻撃者が制御し得る全長を境界検査し、読み取りを4KBで打ち切り
暗号 Pass secretと相関には randomBytes/UUID、session/TOFU/principalHashにSHA-256、エージェント資格情報にHMAC-SHA256、timing-safe equality、MCPにRS256 JWT、Hubのリリース署名にKMS Ed25519。エージェント更新マニフェストには両プラットフォームで埋め込みEd25519鍵を使い、どちらも使用前に公開fingerprintと照合
エラー処理 Pass 汎用500応答、stack非露出、request相関付きサーバログ
データ保護 Pass config・backup・TLS鍵をmode 0600。公開configとログからsecretを除外。資格情報はhashのみ保管。エージェントの脅威照会はデバイス外に出ない。宣言され、テストで強制されるprivacy manifest
通信 Pass HTTPS/HSTS対応。OIDC callbackはsecure redirectを強制。MCP OAuthはHTTPS JWKS経由。エージェントの更新確認はcookieなしの一時セッション・最小User-Agent・デバイス識別子なしで行い、WindowsクライアントはパッケージURLをマニフェスト自身のオリジンに固定
悪意あるコード Pass evalなし。Frontend HTML挿入監査をCIで強制
ファイル処理 Pass 上限付きupload、backup名の検証、traversal検査、restore/migrationのfail-closed。更新ダウンロードは宣言サイズ・累積合計・絶対上限の3つで制限
API security Pass method固有ルート、strict schema、応答サイズ/時間上限、認証付きexport、MCP rate limiting。エージェントのingestは冪等。エージェントの読み取りエンドポイントは ETag/304 を使用。HTTP面はpermission matrixから生成したOpenAPI文書で記述し、ずれたらテストが失敗
設定 Pass ハードコード資格情報なし、設定例、secret scan、本番でのdemo-mode拒否。エージェントのリリースビルドは禁止entitlementをビルド時に拒否
ビジネスロジック Pass CSRF保護付きHttpOnly cookie、API identityへの明示的permissionトークン、試行回数制限付きの管理者承認enrollment、deny-by-default強制
監査とログ Pass 仮名化されたactorHash/principalHash付きのappend-only audit_events、24時間周期での180日retention、clientアドレスをキー化したMCP独立の監査ストア

2. OpenSSF Scorecard(推定)

推定スコア: 9.6/10。

Check Score 証跡
Pinned dependencies 10 GitHub Actions参照42件すべてをfull commit SHAへpin
Token permissions 10 read-only既定。deploy workflowは必要分のみ拡張
Dangerous workflow 10 pull_request_target なし
Binary artifacts 10 バイナリのコミットなし
Security policy 10 SECURITY.md と非公開脆弱性報告
License 10 AGPL-3.0-only
SAST 10 ASH、secret scan、ESLint、HTML挿入監査、npm audit、Windowsエージェント向けNuGet監査
Vulnerabilities 10 CIで本番 npm audit と dotnet package list --vulnerable。本レビューでは0件
Dependency updates 10 npmとActionsへの週次Dependabot(7日cooldown)、npm の min-release-age によるinstall時下限と対応
CI tests 10 PRごとにunit/coverage、parser fuzz、browser smoke。LinuxでNode 22/24/26、Windowsで22。本番imageレーン、実conntrack統合、System Extension identity gate付きの専用macOS workflow
Maintained 10 評価コミットまで活発なリリース・PR履歴
Code review 8 必須checkつきPRワークフロー。RBACとpermission matrixがレビュー基準を強制
Fuzzing 7 parser fuzzingをPRごとに実行し、fuzz-continuous.yml で6時間ごとに20分のcampaignを回し、見つけた入力を test/fuzz/corpus/ に永続化。意図的にOSS-Fuzzではない(coverage-guidedなフィードバックがない)ため、残りの点はここで止まる
Signed releases 9 Hubリリースはdetached signature資産つきで、資産をダウンロードした形で検証し、公開時・編集時・週次に再検査される統合コマンドから公開。macOSエージェントリリースはDeveloper ID署名・公証済み。両プラットフォームのエージェント更新マニフェストはEd25519署名済み。残る1点にはSLSA provenanceが必要。なお、その署名付きマニフェストが指すWindowsのパッケージは無署名(§7)

前回の推定から変化なし。WindowsのNuGet監査と追加CIレーンは、すでに10点の項目を補強するものです。残る3点には、coverage-guidedなfuzzing、SLSA provenance、第二レビュアーが必要です。


3. ISO/IEC 25010

品質特性 Score 強み 残るgap
機能適合性 9 複数router収集、プロセス別帰属と独自の可視化を持つ成熟したmacOSエンドポイントエージェント、公開済みWindowsエージェント、エージェント/ルーター相関、ローカル脅威照合、AI洞察、export、MCP + OAuth、HTTP面のOpenAPI記述(生成物) Linuxエージェントがない(公開スクリプトは既にそのプラットフォームを受け付ける)
性能効率性 9 遅いクエリ1本がリクエストを凍結させない専用DBスレッド。WAL、batch、bounded summary、同時に呼ばれる読み取りで共有するcache、worker分離したbackupと脅威フィード解析、MCP concurrency cap、covering index、長期ビュー向け日次ロールアップ。エージェントは集約からチャートを描き、App Napで安価に常駐 書き込みが1本であることが依然として容量の上限。今サイクルで読み取りはリクエストスレッドから外したが、書き込みは外していない。きっかけとなった本番障害も、最終的にはホストのI/Oが律速だった
互換性 9 LinuxでNode 22/24/26・Windowsで22、JA/EN、Yamaha/Cisco/ASUS/conntrack、macOS 13+エージェントと公開済みWindowsエージェント、Cognito compatibility profile、subpath proxy配下での正常動作。conntrack経路はCIで実在のテーブルから収集 Yamaha・Cisco・ASUSの収集は、ハードウェアではなく記録済み出力に対する検証のまま
使用性 9 Responsive UI、setup guide、自動検出、health診断、検知別通知スイッチ、共有の収集ソース選択、自己クリアする「記録停止」警報を持つインストール可能なメニューバーmacOSエージェント、Windowsのtrayアプリ、read-only公開デモ。timelineは「何も送られなかった」と誤読させる代わりに「不明」を表示するようになった router側設定が依然として実際のオンボーディングコスト
信頼性 9 migration/restore/config/notes fail-closed、health/readiness、cancel、request ID、rate limiting、scheduled audit retention、event-loop watchdogと、それが捕らえるべき事象自体を減らすDBスレッド、出荷済みservice unitとCIで検証したコンテナのrestart policy。macOSエージェントは黙った停止を検知して知らせ、WindowsエージェントはDBエラーでfail-closed Windowsの取り下げは、利用者に届いてしまった信頼性事故。公開された1版はmigrationを完了できず、エージェントを永久に記録しない状態で残した
Security 10 OIDC/PKCE、RBAC、プラットフォーム間で共有する独立agent種別を含むdeny-by-default permission、CSRF、HttpOnly cookie、hash-only資格情報、管理者承認enrollment、MCP OAuth/JWKS、audit trail、rate limit、SSRF guard、統合された署名リリース工程、両クライアントプラットフォームで独立に検証される更新チェーン、エージェントのApp Sandbox + hardened runtime、オンデバイス脅威照合 –
保守性 8 159のHub module、きれいに分割されたSwiftエージェント(Core / Network Extension / host app)、3プロジェクトのWindows solution、3者すべてで厚いtest、permission matrix、parser fuzz、native-dep盲点の文書化 1点減。 1,000行超が2つから5つに。server.js が35%伸び、history-queries.js は自分を生んだ分割を追い越した
移植性 10 Cloud非依存profile、KMS署名したportable source bundle、起動前feature policyのoffline mode、version管理rollback、Node 22/24/26 CI。CIがビルド・起動・状態漏れまで確認する本番コンテナimage、コミット済みsystemd unit、そしてLinuxに加えWindowsでも動くHub自身のテスト。エージェントはtile serviceを呼ばず地図の輪郭を同梱 –

平均: 9.1/10。 数字は前回と同じですが、中身は動いています。コンテナimageとservice unitが「主張」から「検証済みの成果物」になったことで移植性が1点上がり、モジュールの成長が分割を追い越したことで保守性が1点下がりました。


4. Node.js Best Practices

準拠率: 48/50(96%)。

減点はモジュールサイズ(1,000行超が5ファイル)と、ハードウェアではなく記録済みfixtureに依存するルーター固有の収集経路に対してです。前回レポートはOpenAPI契約・OCI image・service unitの不在を理由に3点を減点していましたが、3つとも執筆時点ですでにリポジトリにありました。


5. SonarQube相当Quality Gate

Metric 結果 Rating
Reliability HubにCritical/Highの既知不具合なし。DBスレッドが主要な停止要因を取り除き、取り下げリリースは後継つきで記録される。一方で今サイクルにWindowsの3版が取り下げられ、うち1版は公開済みだった A
Security 高確度secret・dependency findingなし。独立agent種別を含む完全なRBAC、監査、SSRF保護、KMS Hub署名、統合された署名リリース工程、両クライアントプラットフォームで検証される更新チェーン A
Maintainability 成長が分割を追い越した。1,000行超が前サイクルの2つから5つへ A(下降傾向)
Coverage line 87.17% / branch 81.23% / function 83.65%(CI gateが検査するスコープ) A
Duplication 手動・静的reviewで重大な新規重複なし。ただし WindowsCredentialVault の2実装は例外 A(推定)

Quality gate: 合格。

主な保守性hotspot(Hub)

File 行数 評価
src/db-migrate.js 1,416(1,202) schema migration v1–v31。append-onlyなので設計上伸びる
server.js 1,135(842) bootstrapとdependency wiring。35%伸びて1,000行を超えた
src/devices.js 1,068(891) device identity、persistence、merge lifecycle
public/js/log.js 1,065(1,050) pagination、filter、renderが同居
src/history-queries.js 1,017(612) 66%伸びた。history.js からの抽出が、自分を生んだ分割を追い越した
src/history.js 894(803) store orchestration
src/routes/connections.js 791 通信ログ、summary、脅威件数のルート
src/routes/agents.js 789(731) エージェントのenrollment、承認、ingest、capabilities、geo-cache、threat-intelルート
src/agent-ingest-store.js 763 エージェント観測の永続化とロールアップ保守
src/threat-intel.js 723 フィード取得、解析スケジュール、永続化、判定
src/pollers/yamaha.js 710(627) adapter parser周辺のstateful SSH lifecycle
public/js/graph.js 679 抽出済みhelper/panel/rendererのorchestration

1,000行超が前サイクルの2つから5つに増えました。前回レポートは log.js と devices.js を「この一覧に再び手を入れるなら明白な候補」と名指ししましたが、log.js は1%、devices.js は20%伸びていて、どちらも手は入っていません。目立つのは、35%伸びて2番目に大きいファイルになった server.js と、66%伸びた src/history-queries.js です。後者は前サイクルに history.js を分割して生まれたファイルで、自分を作った分割を追い越してしまいました。


6. Macアプリ品質(Appleプラットフォーム)

本節はmacOSエージェントをMacアプリとして、Appleが「App Store経由ではないMacアプリ」に課す期待に照らして評価します。対象はサンドボックスとhardened runtime、entitlementの最小化、Developer ID署名と公証、Network/System Extensionの正しくプライバシーに配慮した利用、信頼できるソフトウェア更新チェーン、privacy-by-designと宣言されたprivacy manifest、Human Interface Guidelinesとアクセシビリティ、reliability/observability、テスト容易性です。スコアはリポジトリ内容からの推定で、macOS専用のビルドと署名パイプラインはソースとCIから確認し、実行はしていません。Swiftのテスト群は本レビューのためmacOS上で実行しました。

推定スコア: 9.2/10。

評価軸 Score 証跡 gap
App Sandbox & hardened runtime 10 メニューバーのhostアプリとcontent filter拡張の双方が app-sandbox = true を宣言。リリースビルドは --options runtime で署名。共有app group(group.com.egressview.agent)が唯一のIPC面 –
Entitlementの最小化 9 hostは network.client、system-extension.install、files.user-selected.read-write(CSVエクスポート用)、content filter NE keyのみ。リリースビルドは禁止entitlement(network.server、任意の temporary-exception.*、トップレベルのMach service名)を、ビルド時とZIP往復後の2回拒否 エクスポートにuser-selected-fileは避けられない
署名 & 公証 10 build-release.sh がarchiveし、内側から外へ再署名し、最終entitlementをassertし、notarytool --wait に提出し、staple、spctl --assess、そして往復したバイト列を再検証。Hub側のリリースと署名は統合されていて無署名での出荷ができず、公開時・編集時・週次に再検査される macOS専用。本レビューでは未実行
Network/System Extension 10 pass-onlyの NEFilterDataProvider。すべての判定はreporting付き .allow() で、トラフィックを保持もブロックもしません。opt-inはフロー単位で読み、statistics reportは曖昧なものとして無視。CIのidentity gateがbundle id、NEMachServiceName、startSystemExtensionMode()、プロセス内のコード有効性をassert –
更新整合性 9 DNSアンカー付きfingerprintの埋め込みEd25519鍵、JSON解析前の署名検証、厳密に新しい版のみ、署名済みマニフェストに対するsize + SHA-256検査。パッケージ自身の署名と公証は、開いたときにmacOS(InstallerとGatekeeper)が検査します。エージェント自身はパッケージ署名を検査しません(未使用だった AgentPackageVerifier は0.5.126で削除。SecStaticCodeCheckValidity ではインストーラー署名を読めません)。coordinatorはチェックサム検証済みパッケージで止まります。サンドボックスアプリは自分が書いたものを起動できませんが installd はインストールできるため .pkg で配布。relaunch失敗は記録され、アップグレードのコピーも積み上がらなくなりました(0.5.125) Mac App Store経由ではないため、更新整合性のチェーンを自前で持つ
Privacy by design & privacy manifest 10 復号せず、既定では接続の中身を読みません。opt-inのSNIは4KB上限でデバイス内に留まります。QUICは数えるだけでデコードしません。脅威照合はローカル。更新確認はデバイス識別子を送りません。アプリと拡張の双方が PrivacyInfo.xcprivacy を同梱し、宣言のないプライバシー関連APIを使うとリポジトリテストがビルドを失敗させます。2026-09-27以降、hostアプリの宣言は配布CDNと任意の外部サービスが保持し得るデータを開示するよう広げられました。新たな収集ではなく、正確さに寄せた訂正です。拡張の一覧は空のままで、docs/agent-privacy.md が接触する全ホストを列挙しています –
HIG & アクセシビリティ 8 LSUIElement のメニューバーアプリ。templateアイコンは色ではなく形で区別し、完全な文言を最初のメニュー行に置いてVoiceOverのaccessibility labelにも設定。en/ja対応。アイコン資産が無い場合のテキストfallbackあり。VoiceOverの退行は不具合として扱われ修正されます(0.5.128でアプリチャートの読み上げを復旧) メニューバーだけの画面は本質的に簡素。より踏み込んだアクセシビリティ監査は今後の課題
Reliability & observability 9 黙った「記録停止」を検知して知らせ(起きていた時間だけ計上)、自己クリアするrehearsalスイッチ、cooldownと日次上限つきの通知種別(監視アラートは上限から除外)、App Nap、keychain読み取りのメインスレッド外化、relaunch失敗を診断するための時間差インストールログ。macOSがフローのcloseを2回報告しても件数が狂わなくなり(0.5.127)、Hubへの重複記録も減りました(0.5.126) 挙動の完全な検証はmacOS専用
テスト容易性 9 Swiftテスト97ファイル(15,401行)。本レビューで892件をmacOS上で実行(XCTest 882件のうちskip 3、加えてswift-testing 10件)。更新チェーン、パッケージ同一性、資格情報/enrollment、脅威照合とconfidence、フロー対応付け、TLS/QUIC分類、保存/migration、チャート/カバレッジ、通知、ログイン時起動をカバー。CIにSystem Extension identity gate 署名・公証とデバイス上の挙動はunit testできない

際立つ点。 エージェントは引き続きプラットフォームの作法をよく守っていて、今サイクルは機能拡張よりも磨き込みでした。47版にわたる地道な積み上げで、重複したcloseレポートでフローのバイト数が二重に数えられなくなり、アップグレードのコピーが積み上がらなくなり、VoiceOverがアプリチャートを再び読むようになりました。privacy manifestについては、守りに入らず内容を広げた点が重要です。真実であることに価値が依存する宣言にとって、それが正しい方向です。

さらに進める余地。 App Store配布は、ストアの更新・プライバシー基盤を継承できる一方で、現時点では意図的な非目標です。メニューバー以外の画面を含むアクセシビリティ・ローカライズ監査は今後の課題です。そしてmacOSのパイプライン全体はmacOS上でしか動かせないため、署名と公証の工程については本レビューもCIの証跡に頼っています。


7. Windowsアプリ品質(Microsoftプラットフォーム)

本節はWindowsエージェントをWindowsアプリとして、「サービスをインストールして配布されるデスクトップエージェント」にプラットフォームが期待することに照らして評価します。対象は最小権限のサービスID、守られたIPC境界、正しい資格情報保管、きれいに入ってきれいに消えるper-machine MSI、Authenticode署名と信頼できる更新チェーン、privacy-by-design、WindowsのUXとアクセシビリティ慣習、サービス監督下での信頼性、テスト容易性です。

これは§6の再採点ではなく、意図して別のフレームワークにしています。両プラットフォームが守る境界は違います。Macエージェントの難所はサンドボックス・entitlement・公証であり、Windowsエージェントの難所は、自分のアカウントで動くサービス、他のローカルユーザーが到達してはならない名前付きパイプ、そして配布チェーンそのものであるインストーラーです。

推定スコア: 8.7/10。 エージェントはもう公開されているので、本節は計画を採点しているのではありません。2項目が上がり、1項目が下がり、本節を決定づけているgapは変わっていません。

評価軸 Score 証跡 gap
サービスIDと最小権限 10 サービスは LocalSystem ではなく NT AUTHORITY\LocalService でインストールされます。組み込み2アカウントのうち弱い方で、マシン全体の権限を持たず、ネットワーク資格情報はnullです。収集に管理者権限は要らないので、要求しません –
IPC境界 9 名前付きパイプは既定のままにせずACLを設定しています。BuildSecurity が Network SIDを明示的にDeny(拒否しない限り、パイプはSMB経由で到達可能です)してから LocalSystem を許可し、明示的に渡された1つのSIDにだけread/write/synchronizeを与えます 1点減。 0.1.125はサービス自身のアカウントに CreateNewInstance だけを与えたため、4つのリスナーのうち3つが毎回失敗して100 msごとに再試行し、失敗カウンタを1,947,715回書きました。テストはクライアント側とサーバ側に同じSIDを渡していたため、これを見つけられませんでした
資格情報保管 9 Hubのbearerは CRED_PERSIST_LOCAL_MACHINE で Windows Credential Manager へ。サービスが書くファイルでも、平文のレジストリでもありません 同じストアを触るvault実装が、いまも2つ(Core と Ui)
インストーラーの正しさ 9 WiX、Scope="perMachine"、Start="auto" と ErrorControl="normal" を持つ明示的な ServiceInstall、インストール時に開始しインストール時とアンインストール時の両方で停止する ServiceControl、データディレクトリを LocalService だけに与える util:PermissionEx、dev→MSI移行スクリプト、そしてアンインストールでは消えるがアップグレードでは消えないサインインタスク。CIは毎PRでMSIをビルドし、いまは1つの版の2度目のビルドも拒否します。0.1.118の教訓そのもので、2つのビルドが1つの番号を共有し、msiexec が何も置き換えないまま0を返した件への対応です 無署名でビルドされる
サービスのresilience 9 util:ServiceConfig がWindows自身の障害復旧(60秒遅延での再起動)を設定するため、監督は自前のwatchdogではなくプラットフォームの仕事です。measure-dev-recovery.ps1 はサービスを停止させ、復帰を待ち、前後のDBを比較します 計測スクリプトはCIではなく手で走らせるもの
Authenticodeと更新チェーン 6 1点増。ただしチェーンについてだけです。 更新クライアントは完成していて、fail-closedに作られています。リクエスト前に埋め込み鍵を公開fingerprintと照合し、マニフェストのEd25519署名をJSON解析前に検証し、schemaとplatformを固定し、厳密に新しくない版を拒否します。パッケージURLは公開オリジンと一致していなければならず、ダウンロードは宣言サイズ・累積合計・絶対上限で制限され、SHA-256を検査し、インストールまたは再検証の前に宣言されたpublisherを伴う有効なAuthenticode署名を要求します。無署名パッケージを「自分で取ってきてください」に格下げすることはしません MSIはいまも無署名。 公開資産名は …-0.1.155-x64-unsigned.msi で、CIの手順名もいまだに「Build unsigned Windows MSI」です。クライアントが署名を要求するため、リリースは install: "manual" と記され、上記のチェーン全体が一度も通りません。利用者はSmartScreen警告を受け、出所を確かめる手段がありません
Privacy by design 10 Macエージェントと同じ抑制、Hub内でも同じ境界です。パケットの内容は一切収集せず、診断はテストでプライバシー安全性をassertし、Hubの agent アクセス種別を再利用して2つ目を開きません。非公開アドレスは位置情報サービスへ送られません –
WindowsのUXとアクセシビリティ 8 Fluentテーマを持つWPF trayアプリ、en/ja対応。そしてMacの英語文言に対してテストで共通語彙を固定しているため、読者が目にする用語で2製品が食い違うことがありません。CIでrender checkとrender-cost budgetが動くのは、デスクトップのチャートとしては異例の厳格さです。狭いカードでスイッチのラベルが折り返すようなレイアウト不良も、不具合として直されます UI Automation / スクリーンリーダーの自動assertionがなく、高コントラストとDPIの挙動は本レビューで未確認
テスト容易性 8 1点増。 ソース20,052行に対してテスト5,214行・781アサーション。比率は20%から26%へ上がり、テスト行の伸び(+79%)がソースの伸び(+39%)を上回りました。CIには、拒否すべき脆弱fixtureに対しても走るNuGet脆弱性監査と、目で確かめる代わりに実際に走らせるビルド拒否gateが加わりました ランナーはいまも素の Program.cs で、テストフレームワークではありません。テストごとの分離がなく、失敗一覧も出ず、最初の失敗で実行が終わります。0.1.125がその代償です。欠陥に対するテストがあったのに、それを見つけられませんでした

際立つ点。 本節で最も出来がいいのは更新クライアントで、その理由は正確に書く価値があります。おかしな入力を受け取ったとき、無理に動こうとしないのです。無署名や壊れたパッケージを手動ダウンロードに格下げすれば初日から自己更新を出荷できたはずですが、そうせずに失敗します。理由はソースにあり、そうすると「マニフェストの欠陥が沈黙に変わってしまう」からです。取り下げ登録簿も同じ性格です。0.1.117を消して先に進むのは簡単でしたが、代わりに理由が数字つきで書き留められ、後継が明記され、ツールチェーンの3箇所がそれを触ることを拒んでいます。

さらに進める余地。 署名です。しかも、その代償は以前より大きくなりました。無署名MSIはかつて第一印象の問題でしたが、いまは「丁寧に作られた完成済みの更新チェーンが遊んでいる」理由になっています。クライアントが、公開側の出した成果物を正しく拒否しているからです。その次は、テストランナーを本物のフレームワークにすることです。論拠は0.1.125で、テストがあったのに見つけられなかった欠陥がありました。そして2つの WindowsCredentialVault 実装を1つにまとめることです。


結論

評価コミット時点で、mainは文書化された自己ホスト型デプロイモデルに適しており、強固なマルチユーザーセキュリティ制御を備えています。自動品質gateは広く、いくつかはgate自体を試すようになりました。データを変える操作はfail-closedで、deny-by-defaultの完全なRBACが強制され、MCPアクセスはrate limitingと監査つきでOAuth保護され、CriticalまたはHighの問題は残っていません。Coverageは87.17/81.23/83.65へ上がり、Hubのテストは3,115件になりました。

今サイクルの性格は、実環境に当たったことです。Windowsエージェントが公開され、どれだけCIを積んでも見つからない種類の失敗がすぐに出ました。実際のDBでは完了できないmigration、2つのビルドを指してしまった版番号、自分のテストでは見えなかった誤ったパイプACLです。重要なのは、それぞれが実測値と後継つきで書き留められ、ツールチェーンの3箇所が取り下げ済み版のビルド・公開・受け入れを拒むようになったことです。Hubが自分自身の本番停止に出した答えも、防御の追加ではなく構造の変更でした。DB処理が専用スレッドへ移り、watchdogは本筋ではなく最後の受け皿になりました。そしてtimelineのチャートは、自分のグルーピングから上昇曲線を描いていたことが分かり、訂正にappend-onlyのmigration 5本を要しました。1本ごとに、前の試みが持ち込んだ歪みが記録されています。

無署名のWindows MSIは、いつのまにか代償の大きい問題になりました。前サイクルでは「まだ誰にも渡していない成果物」に対する中リスクで、助言は「最初の公開より前に署名すること」でした。公開のほうが先に来ました。代償はいま具体的で、やや皮肉でもあります。Windowsの更新クライアントは完成していて厳格です。fingerprint固定、解析前の署名検証、ダウングレード拒否、3通りに制限したダウンロード、SHA-256検査、Authenticode必須。そして公開側が無署名MSIを出すため、リリースは install: "manual" と記され、その何一つ通りません。チェーンは出来上がっていて、正しく、そして動いていません。足りないのは署名1つです。これが引き続き、最も価値のある修正対象です。

前回レポートへの訂正を2つ記します。前回は未解決リスクに「OpenAPI契約なし」「正式な本番OCI imageなし」「リポジトリ内の正式なservice unitなし」を挙げ、同じ3つの不在を理由にNode.js Best Practicesで3点を減点していました。しかし docs/openapi.json、本番 Dockerfile、deploy/egressview.service はいずれも2026-08-23に入っていて、前回レポート自身の評価基準点より4週間前です。もう1つ、前回§7の見出しスコア8.3/10は、同じ節の表の平均(8.6)と一致していませんでした。したがって、ここでの8.7は0.4ではなく約0.1の上昇です。

保守性は唯一、悪い方向に動いている指標です。このプロジェクトは普段これが得意なので、はっきり書いておきます。1,000行超が2つから5つになりました。前回レポートは log.js と devices.js を次の分割候補に指名しましたが、どちらも手が入っていません。その間に server.js が35%、history-queries.js が66%伸びました。後者は前サイクルに history.js を分割して生まれたファイルで、自分を作った分割を追い越しています。残る改善として明確なのは、WindowsのAuthenticode署名、Windowsランナーを本物のテストフレームワークにすること、肥大した5モジュールの分割、Signed-Releasesの最後の1点となるSLSA provenance、リポジトリ内campaignを超えるcoverage-guided fuzzing、そしてYamaha・Cisco・ASUSの収集経路のハードウェア検証です。リリース上の懸念に近いのは最初の1つだけで、残りは要件に応じた強化です。変わらない留保は検証についてです。Windowsのテスト・MSIビルド・サービス挙動はWindows上でしか動かないため、§7はここでは実行結果ではなくソースとCIから評価しています。